同一労働同一賃金で正社員にはどんなメリットがある?

導入がすでに開始されている企業もあれば、近々導入予定の企業もある、同一労働同一賃金ですが、正社員にとってのメリットを気にしている方もいるかもしれません。特に苦労して企業に就職した人にとっては、デメリットしかないのかも? と感じている方もいるでしょう。同一労働同一賃金が導入されることで考えられる正社員のメリットについて見ていきましょう。

同一労働同一賃金のメリット:年功序列

同一労働同一賃金は、雇用形態や勤続年数に関係なく、労働内容に基づいた給与になります。そのため、勤続年数が長いだけで会社に貢献していない社員の給与も変わってくる可能性があるのです。
また、同じ年に入社した同期がいたとしても、それよりも業績をあげていたり、仕事に真剣に打ち込み会社に貢献した場合、給料が上がる見込みもあるでしょう。
そのため、施策が導入されたからといって、デメリットばかりではないと言えそうです。非正規社員と同額の賃金になりたくないと考えるのであれば、仕事で成果を上げ、会社に認められると賃金が上がるかもしれません。また、この施策が導入されることによって、企業側も個人の能力や業績をしっかりと把握するようになるでしょう。それにより、今まで正当に評価されなかった場合、改善が見込めるはずです。

同一労働同一賃金のメリット:男女格差

正社員で働いている人のなかには、女性であるからといった理由で、同年代の男性と同様の待遇をされていない人もいるかもしれません。年々、働き方改革によって改善されてきたとは言え、未だ名残がある企業もあるはずです。同一労働同一賃金が導入されることで、様々な待遇が見直され、男女格差もさらに少なくなることが考えられます。

同一労働同一賃金によって正社員にもメリットはある

上述の通り、施策が導入されることで、正社員にとってもメリットは存在します。非正規雇用の人たちばかりが得をするのでは? と思っている方もいるかもしれませんが、年功序列が無くなったり、男女格差が少なくなったりするでしょう。

同一労働同一賃金にはどのようなメリットがあるのか

同一労働同一賃金のメリットを考えてみましょう。
同一労働同一賃金で最も恩恵をうけるのは非正規雇用者だけのように見えますが、実際にはすべての関係者にメリットがあると考えられています。

非正規雇用者のメリット
一番同一労働同一賃金の恩恵を受けているのはやはり非正規雇用者でしょう。
その最たるメリットとして、所得が増える可能性が非常に高くなります。
それに伴い生活面での苦労が大幅に減りますし、正規雇用者と同じく頑張れば昇給や賞与のチャンスも生まれます。
そのため、仕事のモチベーションが向上しやすくなり、更に正規雇用のチャンスも生まれやすくなります。
正規雇用者のメリット
正規雇用者にとっても、同一労働同一賃金はメリットが多く生まれます。
給与の支払いに人種や年齢、性別が関係なくなるため、年功序列や男女格差、人種格差といった習慣がなくなります。
そのため、若くして出世がしやすくなりますし、高齢者の再雇用でも実力次第で高待遇のポストで働くことができます。
更に、外国人労働者はまっとうな賃金を得られ、女性もより進出しやすくなるのです。
このように、同一労働同一賃金は実力や実績に応じた評価がされやすくなるため、不当な人事が減りやすくなるのです。
事業主のメリット
同一労働同一賃金が導入されることにより、事業主側したら出費が増えるのでデメリットにしかならないという考えもありますが、きちんとメリットは存在します。
まず第一に、非正規雇用者のモチベーションアップや正規雇用者の実力本位の評価により、会社全体のモチベーションアップや、優秀な人材の確保に繋がります。
実力次第で高待遇というのは、優秀で野心あふれる社員にとってはまさに理想であり、健全な競争が期待できるのです。
それにより、企業は成長しやすくなります。